|
キャラクターデザインの仕事をやっています。 キャラクター制作に関することや気になったキャラクターのこと、またオリジナルイラストなど云々と日々書いていきます。
|
|||||||||||
本日は、たむらしげるさんの「モービー・ディック航海記」について。 この「モービー・ディック航海記」は、ウチの本棚で眠ったままでした。 自分でもわかりませんが、なぜか購入しておきながら読まずにしまい込んでしまったようです。 書店で見かけておそらく発売当初には購入していると思うので、4年程読んでいないことに気づかなかったのですねぇ...。(失礼な話です...) ここ何日か、寝る前に数ページづつ読んでいきました。 話の流れとしては、表紙にも描かれている老人の主人公Qが、伯父から遺産としてもらった小さなクジラ型潜水艇モービー・ディックを組み立てて大きく育て旅に出る物語。 いつもながらのたむらしげるワールドで、淡々としながらもその一話一話が万華鏡のように不思議な世界へと移り変わっていきます。 ところが後半になると時間と空間、過去と未来とミクロとマクロが渾然一体となっていき、何気に切なさを残しながらエンディングを迎えました。 私の勝手な印象なのですが、たむらしげるさんの作品はこれまで第三者的な視点で描かれている感じがしていたので、後半からの主人公Q視点へと吸い込まれていくような展開には驚かされました。 (こちらのサイトで、たむらしげるさんの同級生であるらしい五十嵐さんの文章を読むと、なんとなく納得です...) この作品は透明水彩で描かれたらしく、とてもやわらかい印象になっています。 たむらしげるさんの線画のタッチはもちろん大好きなのですが、特に後半の展開には今回のような水彩での描写が合っていたのだと感じました。 長らく眠らせたままで過去から訪れたこの本が、なんとなく主人公のキャラクターに重なりました。
10/02 21:59 | 本/雑誌
ここ数日における不快指数高めの気候をいいわけに、職場近くの書店へ逃亡...。 ...まあ、目の疲れと肩こりからくる眠気で、まともに仕事できそうな状態ではなかったのは事実なので、気分転換に本屋さんへ向かったわけでございます。 そこにならんでいたのが、河出書房新社が発行するエドワード・ゴーリー作の絵本数冊。 数年前、「優雅に叱責する自転車」は購入していて、エドワード・ゴーリーの描く線画はもともと気に入っておりました。 特にここ最近、線画への興味が強くなっておりまして「優雅に叱責する自転車」は読み返していたので、今日はもう一冊買ってしまおう!とばかりにこの「ジャンブリーズ」を購入しました。 購入前に他の作品とも見比べてみたのですが、この作品に登場する人物達の造形がなんとも愛らしいのです。頭部が大きくまあるい卵のような体型で、少しハンプティ・ダンプティを連想してしまいました。それになぜかみんなうすら笑いを浮かべたような顔のままで無表情。そんなところがまたなんとも滑稽に映ります。 文章はエドワード・リアという方。私はよく知らなかったのですが、画家でもありルイス・キャロルなどに影響を与えた人物だそうです。 この本には原文も和訳も載っていますが、残念なことに、私の英語(歴史や風土・習慣なども含め)へ対する理解が乏しいため、原文への面白さは半減しているのだろうと思います。また原文をスラスラと読んだ時の音の響きやリズムなども本来なら楽しみの一つなのでしょうねぇ。 他にもエドワード・ゴーリーの絵本はどれも興味深いのですが、まずはこの一冊を楽しみたいと思います。 (単純に大人買いできるお小遣いがないってだけか?...)
07/02 22:18 | 本/雑誌
とり・みき先生のブログ見ていて買ってしまいました。今日帰ってじっくり読みたいと思います。 と言っても、私は特別吉田戦車さんのファンというわけでもなければ、マンガをそれほど読んでいるわけでもありません。まともに買って読んだのは「伝染るんです。」くらいです。 それというのも、一時期勝手にちょっとした嫌悪感を抱いたせいでしょうか。いや吉田戦車さんにというよりもむしろ、吉田戦車さんに影響を受けて出てきた大量の亜流作家への嫌悪感というのが正しいのですが。 大友克洋さんから影響を受けたと思われる漫画家達が80年代ぞくぞく登場してきたように、80年代の終わり頃登場した吉田戦車さんの作風は、90年代に活躍する数多くのギャグマンガ作家へ大きく影響をおよぼしたと思われます。 なんか吉田戦車さんに似たようなタッチの絵や、変わったことを詰め込んでいれば読者が笑うだろうみたいなギャグマンガを見かけることが出てきました。そんな流行り的なギャグマンガの形態を見るのが嫌だったのだと思います。 大変失礼ではありますが、吉田戦車さんの作風は少数派の中で話題となりつつも一般的には広まらない部類のもので終わる可能性が十分あったと思います。絵柄は雑誌『ガロ』からの流れをくむ"ヘタウマ"の路線だと思いますし、内容もシュールで一般的に受け入れやすいとは言いがたい。 しかし、時代の流れもマンガ雑誌バブル期で、新しいタイプのマンガがメジャー誌に求められていたのでしょう。その流れにうまく乗れたことや、「伝染るんです。」のかわうそくんに代表されるようなキャラクターが一般的に受け入れられた(女性達の評価が「かわいい」という方向に動いた)ことが、大きかったのではないでしょうか。 それでも、今現在もなお第一線で活躍されていることから、吉田戦車さんが流行りだけの人でなかったことは明らかです。 亜流の作家さんはかなり淘汰されたんじゃないでしょうか?作風を自分なりのスタイルに軌道修正しつつ残っている方もいますが、いかにも吉田戦車さんの影響って感じの作品はあまり見なくなりましたね。 いろいろ否定的に見えることを書いていますが、私は吉田戦車さんの作品は面白いしとても優れていると思います。(評論家でもないのにエラそうにすみません...) 以前の記事で、とり先生のマンガのことでも触れたのですが、不条理なギャグの形態をとっていながら、オチとしてちゃんと内容がまとまっている。不条理だから何か訳のわからないまま終わらせればいいや、ただ奇をてらったギャグをいれておけばいいや、といった作り方はされていない印象を受けるのです。 同じ不条理なギャグマンガのジャンルでも、とり先生が理数的なギャグの組み込み方なのに対し、吉田戦車さんの展開は文学的な印象です。 いや〜、これからあらためて吉田戦車さんの作品読み直してみねば...。 おっと、その前にこの本ですな! <追記> 今月はとり先生ブログの日替わりネタで楽しませていただきました。今日できれいに溶けてなくなっちゃいましたね。何気に節分やバレンタインなど行事にかけた内容が入っていたりするあたり、とり先生のマンガにこっそり入ってるギャグらしくて良かったです。 個人的にはショーグンサマの変化が一番お気に入りでした。
02/28 22:31 | 本/雑誌
昨日購入しました。 絵が動く新しいタイプのしかけ絵本として以前より話題になっていると思いますが、私も絵本ナビで見かけてから気になっていました。 気になりつつ購入に二の足を踏んでいたというのも、絵本ナビではちょっとした動画でも紹介されていますので、大体どういった仕組みになっているのかは購入前にも想像できていました。それから、こういったしかけ絵本の類いは最初に見た時の驚きはあるものの、繰り返し楽しめる耐久性があるのかに疑問を持っていたからです。 そう思いつつ、昨日は息子と二人で梅田の紀伊国屋書店へ出かけて絵本コーナーへ直行! 1歳9ヶ月になる息子の反応が気になりました。 もしそれほどの興味を示すことがなければ買うのはよそうと思っていました。しかしながらページをめくり絵の動きに興味津々の様子。いろいろ言葉を覚えるのが嬉しい時期のようで、各ページに出てくる動物を「おうまちゃん」「ワンワン」「ニャンニャン」と追って行くのが楽しいらしいのです。 このくらいの時期の場合もしかすると、変に物語を読んで聴かせるようなものよりも、シンプルに動物が動いているだけの方が面白いのかもしれません。 何度もページを行ったり来たりしながら飽きることなく楽しんでいる息子の姿を見て買うことに決めました。 あと、子どもはけっこうものを乱暴に扱いますから、すぐ破いてしまわないかも心配だったのですが、思ったよりも丈夫な作りだったので安心して買えました。 この本の他にも、今は音が鳴ったり、模型の電車が走るようになっていたり、子どもが興味を持つ本がたくさん出ているんですね。 幾分子どもよりも私が楽しんでしまった感があります...。
01/13 22:53 | 本/雑誌
こちら言わずと知れた、大友克洋先生原作・製作総指揮のオムニバス映画『MEMORIES』の美術設定から絵コンテ等々、アニメ制作の断片が楽しめる一冊です。 私は映画公開時期にこの本を書店で見つけて購入し、楽しみにしていながら、上映期間を逃すという失態をおかしてしまった作品です...。後にDVDレンタルで観ましたが...。 「彼女の思い出」「最臭兵器」「大砲の街」という3本で構成されているのですが、映画を観る前から気になっていたのが3本目の「大砲の街」です。 本に収録されている絵コンテからもわかるのですが、ワンカットで進行していく展開も興味深いのに加え、これまで印象にあった大友克洋先生の画風から方向転換し、何か東欧あたりのアニメーションを思わせるキャラクターや背景なのも魅力的でした。 まあ、百聞は一見にしかずです。説明下手な私があれこれ説明するよりも観ていただくのが一番早い。(インターネットで探せば、もっと的確で詳しい内容を書かれている方もいらっしゃると思うので、特に内容には触れません) もし興味のある方でしたら、一度ご覧になってはいかがでしょうか? 今回10年以上も前のアニメーション映画を引っ張りだしたのは、このブログでおなじみの(というか出しすぎ?)とり・みき先生のブログが昨日更新されていて、フランスの『アングレーム国際漫画祭』を訪れた際にインタビューを受けたという記事を見てのことです。 フランスのマンガと言えば、「バンド・デシネ」。 日本のマンガでよく見かける、背景スカスカでサラッと読み飛ばしてしまえる商業マンガとは異なり、1コマ1コマを細密に描かれている印象があります。言葉は訳してないとわかりませんが、絵を眺めているだけでも楽しめる感じでしょうか。 なんか大友克洋先生も多かれ少なかれその影響を受けているらしく、今回話題に出した「大砲の街」や、その後制作された「スチームボーイ」の舞台がイギリス方面というあたりから見ても、意識がヨーロッパに向いているのかな?とも思います。 確かとり先生は一時期、絵の部分で大友先生の影響を受けられていたと思います。(「時かけ」のパロディーで大友克洋風ってのもあったくらいで...) 今まわり回って、そのバンド・デシネの国からとり先生がインタビューを受けているというのも面白いですねぇ。 インタビュー内容も、なんと親切なとり先生ご自身の和訳で楽しめます!!(仏語・英語のわかる方は原文を読みましょう) 記事でも書かれている通り、とり先生がご自身に関してをいろいろと長く語られることも珍しいと思うので、ファンは必見でございます。私自身は大変興味深く読ませていただきました。 日本でももう少しとり先生にスポット当ててくれないもんでしょうか?個人的には「情熱大陸」あたりでとり先生を取り上げてくれると嬉しいんですが。
12/10 22:54 | 本/雑誌 |
|||||||||||